2017/08

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作曲に関して、俺は早熟なほうだったと思う。
中学に入るとすぐにエレキギターを手に入れた俺は
教則本の基礎練習に3日で挫折し
ただひたすら鏡の前で出鱈目なフレーズを
ガチャガチャと鳴らしては、イメージトレーニングを繰り返しつつ
頭の中でぐるぐる回る
武道館の反響音にぼやけたような
眩しいスポットライトに溶けてしまったような
それでいて確かに鮮やかに光り輝くミュージックを
どうにか形に出来ないものかと思っていた。
ある程度コードが抑えられるようになり
それにあわせて鼻歌の一つも浮かぼうものなら
ガチャン!と硬いボタンを押し込むタイプのカセットレコーダーに
そいつを録音したりしていた。
そのうちに、ギターと歌をバラバラに録りたくなって
ダブルデッキでの多重録音に辿り着く。
まず片方のデッキに入れたカセットにギターのコードを録音して
次にそれを再生しながら、もう一方のデッキに入れたカセットに
歌やギターのフレーズをダビングしていく。
こうして2本のカセットテープがあれば
ギターの伴奏にちょっとしたリフ
ヴォーカルにハモまでつけたデモテープが出来上がるのだ。
畳の部屋の押入れの戸を外して
その中に収められたシステムコンポは、小さな小さなスタジオだった。

その後ある時期を境に、ギターがある程度上達し出すと
エフェクターやアンプや、周辺機材にも興味が向いてくる。
そんな中で何よりも目を引いたのがMTR、マルチトラックレコーダーだ。
中学生時代はまだバンドを組んでいなかったので
実際のライヴでの演奏よりも、創作活動に興味を持ったのかもしれない。
そして確か中3の頃
吉祥寺の楽器屋で処分品になっていたMTRとリズムマシーンを手に入れる。
タスカムの4トラックカセットレコーダーと
カワイのリズムマシーン。
そしてどこのメーカーかわかんないようなカラオケマイクと。
こいつらさえあれば無限の世界が広がったのだ。
ちゃんとしたエフェクターもアンプも持ってなかったのに
直接ギターを入力したりして
ペラッペラの音でしか録れなかったけど
それでも鳥肌が立つようなきらめきに包まれていた。
周りにも何人か早熟仲間がいて
高校に入る頃にはデモテープの聴かせ合いとかして遊んでた。
オリジナルもあれば、好きな曲のリミックス的カバーまで。

そして俺は今でもMTRでデモテープを作っている。
もちろんカセットは卒業してハードディスクだけど
それでもね、パソコンに向かって作曲するのには
なんかまだイマイチ抵抗がある。
リアルタイム感が無いというか、イメージ直結にならない気がして。
いちおう作業中はいつでもマックをスタンバッているけど
実際に使ったのは数えるほど。
結局はギター抱えながらMTRのボタンをポンと押して録ってる。
多分ね、なんかあの頃の感覚が抜けなくて
このマニュアルな感じが安心するんだろうな。
クリックじゃなくて、ボタンをね、押したいんだよね。

そんなわけで俺は連日、年代モノのMTRの前に何時間も座っている。
ポータブルなMTRが普及しだした当初のもので
性能も音も極めて悪い。
メモリなんてすぐに埋まっちゃうし
パソコンとの互換性も無い…
でもそこもまた落ち着くんだな。
なんか自宅でも味わえる一発録りの醍醐味みたいな。
そしてそれ以上に、あの頃ドキドキしながらデッキのボタンを押し込んでた感覚を
今でも味わっているような気持ちになれるから。



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